Interview
コミュニケーションを解き明かし、
「人をエンパワーするAI」の社会実装に挑む

データサイエンティスト
勝田 隼一郎
東京大学大学院 理学研究科 物理学(博士課程)修了。博士(理学)。ポスドクとして宇宙物理学の研究をスタンフォード大学、広島大学にて従事。その後、GMOインターネットにてデータサイエンティストとして主にアドテクのAIモデル開発を行う。2020年11月にZENKIGENへ入社。「harutaka(ハルタカ)」のAIモデルの開発に携わり、現在はR&D室の室長として新しい知見・技術の創出に挑戦している。
Interview
顧客と協働して価値を創造し続ける
カスタマーサクセスの実現を目指して

カスタマーサクセス
伊藤 優
1994年大阪府生まれ。新卒で株式会社リクルートスタッフィングに入社し、約5年間、法人営業に従事。
在籍時には、全社MVPや事業コンテスト準グランプリ等の表彰を受賞。その後、2020年12月に株式会社ZENKIGENへ入社。現在はharutaka事業部のカスタマーサクセス実現を目指すチームでプレイングマネージャーとして採用DXプロジェクトを推進している。
「HR領域×非構造化データ」に向き合う難易度と自由度の高さに惹かれた
勝田さんは、これまでどのようなキャリアを歩まれてきたのですか?
前職では、広告配信の効率を上げるAIモデルの開発とチームのマネジメントをしていました。ディープラーニングが広く使われはじめた時期に最新技術をモデルに組み込むなど刺激的な仕事が多い環境でした。
広告領域からHR領域で事業を展開するZENKIGENへ転職した理由を教えてください。
より自分の好奇心が掻き立てられる分野に挑戦したいと転職を考えていた時に、ZENKIGENと出会いました。
動画という非構造化データを使ってAIモデルをつくるZENKIGENのチャレンジが非常に面白く思えたことが入社した理由のひとつです。これまでの広告領域では、既に数値化されたテーブルデータ(構造化データ)を扱っていたため、アレンジできるのは加工の仕方のみということが多く、物足りなさを感じていたんです。しかし、ZENKIGENが扱う面接動画では、表情や身振り手振りを含めた仕草、音声など複数のデータをもとに数値化する段階から関わることができる点が魅力的でした。
そして何より、採用業界を変革することで社会を良くしようというVisionにワクワクしたことが転職の決め手になりました。

まだ解き明かされていないコミュニケーションの定量化に挑む
現在、どのような業務に携わっているかを教えてください。
R&D室の室長とデータサイエンスチームのマネージャーを兼務しています。
データサイエンスチームの主な業務は、事業部と連携したAIモデルの開発およびプロダクト開発です。チームメンバーとともに、プロダクトへの実装を目安にAIモデル開発をしています。プロジェクトごとにメンバーを割り当てていくのですが、基本的にはお客様の声を聞きながらモデルのアップデートをしていくため、採用領域の理解も必要です。とは言うものの、私自身は入社したときに採用領域の知識はありませんでした。価値のあるAIを届けようと真剣に取り組む中で自然と身につくと思います。
ZENKIGENの組織としての強みは、どのようなところにありますか?
スタートアップならではの開発スピードと各部署のプロフェッショナルとの連携が強みです。当社の主力製品である、採用DXサービス「harutaka(ハルタカ)」において、大規模言語モデル(LLM)を活用した新機能(β版)を2ヶ月強の期間でプロダクトへ実装できたのは、それを象徴する事例かもしれません。
スピーディーな開発の背景には、職務に関わらず多くの社員が勉強会やハッカソン、社内ビジネスコンテスト等に積極的に参加しており、AIに関するベースの知識の豊富なメンバーの存在があります。そのおかげで、事業部の商談に同行して直接お客様へヒアリングするなど、データサイエンティストとしては珍しい動き方ができるため、本当にお客様に活用いただけるモデル開発を追及することが可能です。そしてZENKIGENでは、内製化にこだわっていることもあり、UIUXを担当するデザイン&ブランディングチームやセキュリティ面に関しては法務担当など、社内のプロと連携できることもスムーズな開発に寄与しています。
さらに他のスタートアップと比べて珍しい点として、当社の研究組織である「ZENKIGEN Lab」(以下、ラボ)の存在があります。私たちが挑戦するテーマについて、先行研究や文献、書籍などの資料探しや開発の相談ができると同時に、AIモデル開発の方向性について一緒に議論し学問的な知見と科学的根拠に基づいたアプローチで、時には待ったをかけてくれる貴重な存在です。おかげで事業の社会的な意義を踏まえた上で、製品化を進めることができています。
実際、面接品質改善サービス『harutaka BI(ビジネスインテリジェンス)』のAIモデルについても、コミュニケーションの特徴量設計などをラボに所属する「産業心理学」「感性工学」の専門家と相談をしながら開発していました。
データサイエンスチームの仕事のおもしろさは、どんなところにありますか?
まだ解き明かされていない問いに向き合えるところです。
私たちのチームは、一言で言うと「コミュニケーションの定量化」に挑戦しています。例えば、録画選考システム『harutaka EF(エントリーファインダー)』において、自己PR動画からAIが発話量や表情、声のトーンなどをもとに、応募者の「表現特性」を定量化することができています。単純に数値化すれば良い訳ではなく、人がどう感じるかを加味する必要があるため、機械学習以外の人文学などアカデミックな知見を組み合わせながら切り口を見つけ、モデルを構築する過程が難しくもおもしろい部分です。さらにAI時代における円滑なコミュニケーションを想定した、より射程の長い研究開発も進めています。「コミュニケーション×AI」に興味のある方にとっては面白い仕事がたくさんあると思います。

関わる人が自分本来の力を発揮できる。そんなAIを社会実装していきたい
勝田さんの考える「理想の採用」について教えてください。
少子高齢化や労働人口の減少に伴い、企業が優位な買い手市場から相対的に学生が優位の売り手市場に移行し、この状況はより加速することが予想されています。ZENKIGENには「今を疑い世界を変える」というValueがあるのですが、まさに昭和から続く新卒一括採用のシステムを疑い変えていく必要があるのではないでしょうか。
個人的には大量応募とは反対の、応募者に合った企業候補から納得度を持って決めることができる世界が理想です。AIが自動で決めるようなマッチングの最適化ではなく、人がより自分らしく楽しく生きられるように「人をエンパワーするAI」を開発し、社会に実装していきたいと考えています。
その上で、データサイエンスチームの仕事を楽しめる人はどのような人でしょうか?
「テクノロジーを通じて人と企業が全機現できる社会の創出に貢献する」というVisionに共感する人や「harutaka」が採用現場で使われ、学生をはじめとした多くの人の人生に寄与することに喜びを見出せる人が楽しめると思います。自然言語処理や画像認識、画像処理に強く、新しい技術に対してもワクワクしながら試していける人や社会実装したい気持ちが強い人も、私たちのチームに合うと思います。
最後に、ZENKIGENのデータサイエンスチームでのキャリアパスはどのようなものがありますか?
会社のVisionに共感して積極的に成長するマインドがあれば、どのようなキャリアパスでも進めるよう応援するつもりです。メンバーとしてチームに入りマネージャーを目指す道もありますし、私たちのチームには自然言語処理のプロフェッショナルや数学的なアルゴリズムの処理のプロがいるため、彼らのように専門分野を極めるのも良いでしょう。仕事をしていく中でビジネスに興味が出てくれば、事業部のチームと連携してPdMなどのキャリアパスも可能です。
ZENKIGENに共通して言えるのは、主体的な行動を認めてくれる自由度の高い環境だということ。せっかくスタートアップに来るなら、その環境を存分に活かしてほしいですね。
インタビュー・文:石井 裕治
撮影:Kazuya Watamura
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