調査・研究
「第26回 日本感性工学会大会」にて、科学的エビデンスの種類がアイデアの幅に与える影響について報告しました。
2024年09月19日
第26回 日本感性工学会大会にて、弊社が取り組む、「科学的エビデンスの種類がアイデアの幅に与える影響」に関する研究について発表いたしました。
多くの業務において、科学的エビデンスは頻繁に登場しますが、科学的エビデンスの背景がその後の生産活動にどのような影響を与えるかは明らかになっていませんでした。そこで、本研究では、科学的エビデンスが生産性(ここではアイデアの幅)に与える影響を検証することにしました。
実験では、結論は同じであるが、その生成背景が異なる2種類の科学的エビデンス(「脳科学実験に基づいたエビデンス=脳科学情報」または「アンケート調査に基づいたエビデンス=アンケート情報」)を提示した後に、指定した課題に対してアイデア出しを行ってもらいました。その結果、脳科学情報の方がアンケート情報よりもアイデアの幅を促進すること、つまり視野が広くなることが示唆されました。また、脳科学情報の方がアンケート情報よりも、情報が持つ専門性および信頼性が高く評価されることがわかりました(タイトルを見るとわかりますが、仮説と逆のことが起こっています)。
今後は、このような違いが生じるメカニズムなどの詳細な検討を行いたいと考えています。
【開催日時】 2024年9月12日〜14日
【開催場所】 タワーホール船堀(東京都江戸川区船堀4-1-1)
【大会 HP】 https://pub.confit.atlas.jp/ja/event/jske26
【タイトル】脳科学情報はアイデアの幅を抑制させるか?科学的エビデンスの種類が生産性に与える影響
【著 者】尾崎幸平(ZENKIGEN、筑波大学)、橋本一生(ZENKIGEN、東京理科大学)、岩本慧悟(ZENKIGEN、東洋大学)